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登場キャラクター秘話 ① 星野 テツオ

カテゴリ:ニュース ,藍色少年少女

【星野テツオ】

 

 僕は・・・僕だけで出来てはいないよ みんなが僕を作ってくれている

 

  ふじのキッズシアターの若きホープにして、他者を宇宙に放り投げるような迷トーク、と思いきや周囲を静かに気遣える誠実さすら既に持つ遠藤史人君演じる、主人公「星野テツオ」。ある意味、彼との出逢いが「テツオ」というキャラクター誕生の出発でした。

 

 元々、私がこれまで書いてきた脚本には「テツオ」という名の少年が多く出てきます。漫画家・手塚治虫先生のスターシステムを流用した形でもあります。どの作品の「テツオ」も強さを持ち、行動力がある。その行動原理の根底には誰よりも深い哀しみが常にあります。この構造を持つ人間を私は最も尊敬しているのでしょう。

 映画の主人公が持つ強さとは、世間に比例して変化していくのでしょうが、私は何処までも人を救済し、魅了し、幸いに扇動できる者はこういった強さの持ち主だと信じています。痛みを知る人間こそが常に周囲に優しく、強くあって欲しいという願いでもあります。

 史人君との出逢いは私のそういった想いと、彼の中にすでに在った大きなスプリングのような魂とを噛み合わせました。「星野テツオ」というキャラクター像について史人君は私に何一つ質問しませんでした。彼は脚本を読んですべてを理解し、そして自身の中にある真理を投影しただけでした。

 

 史人君は実際に福島から来た子供たちと触れ合う「保養活動」に、震災直後からこれまで全てに参加しております。作品内で一緒に走る福島から来た少女「蒼井シチカ」というキャラクター像も史人君から聞かされた話からで、彼は福島の子らの心の内を真摯に拾い上げていました。私はまだ幼い彼の中に「テツオ」を見つけました。

 

 本作モチーフでもある『幸せの青い鳥』のチルチルを舞台で演じることになる「テツオ」はまさに幸いを探していきます。それが終わる事はありません。主人公「星野テツオ」は特別なキャラクターではなく、誰の中にも芽生えるはずの「人間だけが持つ強さ」の象徴です。私たちに永遠に問いかける存在として、幸いを探す相棒として、「テツオ」は共に走り続けてくれるでしょう。私はそう願っています。

(監督 倉田健次)

 

藍色少年少女

藍色少年少女「星野テツオ」

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