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登場キャラクター秘話 ⑭ 星野 リンコ

カテゴリ:ニュース ,藍色少年少女

【 星野リンコ 】

“ 誰にでも優しくしてあげられる子に、お母さん、なって欲しいな・・・ ”

 

主人公「テツオ」を包み続ける母「リンコ」を新鮮な空気感で演じられた野田幸子さんは、数々のCMや雑誌などでモデルとして活躍されております。

 

「テツオ」の動機全てとも言える存在の母親「リンコ」。その成り立ちは他キャラクターよりも、もっとも素直な所からの出発でした。子供、特に男子にとって、優しさや愛情、行動規範、そして束縛の根源は、常に母親から生まれるものです。母は我が子の為に尽くしますが、子供は「母に好かれるか?」「嫌われるか?」「愛されるか?」という観点から、行動や考えを育んでいくとも思えます。それはとても美しい事ですが、何かがきっかけで歯車が外れてしまえば、それが子供を苦しめる事にもなるでしょう。互いの愛情が深ければ深いほどに。本作での「テツオ」の抱える苦悩の発端は、母「リンコ」から貰った穢れのない愛情や視線を、必死に守りたかったからでした。

 

私達は必ず両親を亡くします。そのタイミングによっては人格形成やその後の人生まで左右してしまう事もあるでしょう。それでもこの世に産んでもらえた事だけは変わらず存在し続けます。モチーフである『幸せの青い鳥』は、「思い出の国」という「老い」から始まり、「夜の国」(死)を通過し、最後に「未来の国」で新たな生命の誕生に出逢います。作者であるメーテルリンクは生命の真理について突き通す程の目線で『幸せの青い鳥』を描いています。もしもメーテルリンクが描いた通りならば、我々はどのような親の下に生まれ、どのように育ち、どのように別れるかも、既に決まっているのかもしれません。それは決して悪戯に人を惑わすモノではなく、全て必要な試練として。母である「リンコ」もまた、残された子供らと夫、別れたあらゆるモノについて狂おしく悔しい感情を抱えているはずです。今の「リンコ」の想いは一言も映画内に出てくる事はありませんが、私にはリンコが残していった言葉から強く感じるのです。それは自分の事よりも他者への願いしかない存在だったからです。

 

星野リンコ

星野リンコ

 

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